栗生流 謡いの源流を訪ねて

下層ページヘッダーイメージ
ホーム|正月の行事・盆の行事

厄払いの行事と謡、お囃子、わらべ歌等

正月の行事・盆の行事

正月の行事

月日 行事 内容
十二月二十日頃 煤はき ・家の中の大掃除、十二月末の大安の日、午前中は煤はきで午後は拭き掃除。
十二月二十五日 納豆ねせ ・各家庭で作り正月に食べる。納豆の出来具合で豊作を占うこともある。
十二月二十八日 餅つき ・午前中、朝早くから臼と杵でつく。
・午後は正月用品(ダルマ・バケツ・ゴザ・ひしゃく・紙・水引き他)を購入する。
十二月三十一日 しめ飾り作り ・午後、家長が入浴、着替えをして作る。
 左よりにした細い縄に、紙垂・松の葉・昆布を挟んで「ワドシナ」を作り、神棚を始め、各部屋、年桶、臼等に飾る。
十二月三十一日 年越し ・神棚に諏訪神社からの御札を入れ、「お正月様」を飾り、ご飯、焼魚、吸い物、お神酒(銚子の口にミキノクチをさす)等を供える。
【わらべ歌】
お正月いいもんだ 雪のようなママ食って
こっぱのようなモチ食って 笹っぱのようなドド食って
油のようなサケ飲んで お正月いいもんだ
一月一日 若水とり ・男性が七日まで、朝早く新しい桶(バケツ)に井戸から水を汲み、その水で炊事をする。
元日
元朝参り
・「お正月様」や神棚にお供えをあげてから朝食(餅)をとる。元朝参りは諏訪神社や氏神、屋敷神に詣でる。
一月二日 蔵あけ
買い初め
・朝に蔵の戸を開ける。
・初買い物として塩と白飴を買う。
一月三日 不浄日 ・外出をしない
一月四日 年始まわり ・「ご年始まわり」をする。新婚の婿と嫁は仲人や親戚の家に挨拶まわりをする。
一月五日 ごがんにち ・神棚に供え物をしない。(骨休みの日)
一月七日 七草たたき ・朝早く、「七草たたき なんたたき…」と唱えながら、しめ縄を巻き逆さにした臼(中に七草粥を炊く米と餅を入れる)の底に載せたまな板の上で七草をたたく。これを七回繰り返す。朝食は家族全員で七草粥を食べる。
一月十一日 農はじめ ・農家では藁打ちをして縄をない、堆肥を出して農作業を始める。
一月十四日 小正月
団子さし
・「女の年とり」
・粉餅をついて作った団子をミズキの木の枝にさして、土間に立てる。また、粟入りの団子をクリの木の枝にさした「あわぼ」を飾る。更にドウダンの木に小さく切った餅をさし、タイやタワラ等の煎餅の飾りをつけたものも飾る。
なりもうす ・成木責め、団子さし用の団子を煮た汁とマサカリやナタを持って、屋敷内の実のなる木の根元に立ち、「なっかなんねが ならざらきっど」と言って、木を切る真似をする。別の人が「なりもうす なりもうす」と言い煮汁をかける。
ちゃせご ・夜に子供や厄年の者が、「ちゃせごに来すた」と言って、近所や親戚の家々をまわる。来られた家では餅やお金をあげる。愛子では「あきの方からちゃせごに来すた」と言う。
一月十五日 やへぇ やへぇ
暁がゆ
・どんと祭、氏神の境内にモミの木の枝葉などを高く積んだものに、早朝正月の飾り物などを持って行って載せ、「やへぇ やへぇ」と大声で叫びながら焼く。
・早朝に家長が小豆粥をつくり神に供え、家族全員で食べる。
一月二十日 二十日正月
二十日灸
・団子をはずす。正月の大きな行事は終わる。
・乾燥したモグサ(ヨモギ)を雑器(小さな木皿)に載せ、火をつけて腹や肩などにあてて灸をする。

盆の行事

月 日 行 事 内 容
七月 たなばた ・夕方から子供たちが七夕飾りを作る。短冊に願いごとを書く墨は、早朝に取っておいた里芋の葉に溜まった朝露で摺る。飾りは七日の夜に取り払い、飾りのついた小枝は、大根畑に立てて虫除け(鳥避け)にし、他は川に流す。
七夕馬 ・稲藁や麦藁で作った馬を屋根に載せる。盆に先祖の霊が家への行き帰りに乗る馬ともいわれる。
七月七日~十三日 墓掃除 ・花竹(墓前に供える花をさす竹)を持って行き墓前に立てて、墓石の周りを掃除する。
七月十三日 盆棚飾り ・仏壇の前に棚を作り、盆ござを敷き花や供物を供える。盆棚の上に竹を一本横に吊して、野菜や果物を振り分けにかける。位牌は古い先祖から順に並べる。
・お膳は精霊と無縁仏の二つ、お膳の上に蓮の葉を敷きそれに供える。縁側に盆ちょうちんを吊す。
・お盆の間は十三日があんこ餅、十四日の夜はうどんかそうめん、十五日は餅、十六日はかわり御飯を供える。
七月十五日 盆火 ・夜に屋敷内や周りの道路の角々に送り火をたいて、先祖の霊を送る。
・供え物を盆ござに包んで、ナスで作った馬を添えて、翌朝川に流す。
七月十六日 墓参り ・自分の家の墓のほか、親戚や知り合いの墓参りもする。
七月二十日 二十日盆 ・餅やかわり御飯を作って仏前に供える。