栗生流 謡いの源流を訪ねて

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栗生流とは

栗生の契約講

山の神講の流れと謡の演目

  • 〔受付関係〕
  • 当前:受付を準備し、本日の賄い分を人数割りで講員より会費を頂く。
  • (本日の会費は○ ○ ○ 円です。)
  • 暫時、時間になるまで雑談(待機)
  • 受付関係イメージ
  • 〔儀式関係〕
  • 当前の若長:時間に成りましたので、準備致しました塩と水で身を清めて頂き、山の神様を拝んで(二礼、二拍手、一礼)席にお付き願います。
  • 接待を受ける講員が席に着く。
    ※若長は、上座の正面に三人並んで座る。
    (中央は講長:庄子久一)
    ※若長四人が前もって集まり、話し合いにより本日の講長を決めて置く。
  • 儀式関係
  • その他の講員は、年長の順に上座から下座の席に着く。
  • 接待を受ける講員が席に着いた後、当前の組は、講長に向かって若長を前列の中央に、その右側に次の宿前、左側に宿前が座る(正座)。
  • その後ろに残りの講員が年功序列で座る(正座)。
  • 〔開式関係〕
  • 開式関係イメージ
  • 講長:「平成二十二年栗生山の神講を只今から始めます。」告げる。
  • 講長:「各組の若長より出欠の報告を願います。」と告げる。
  • 各若長:当前から順に「中組六人中、本人出席五人、残り一人の澤口政志さんは仕事の都合で少し遅れて来ます。
     ※場合によっては、(○○さん は本日、日が悪いと言うことで欠席しております。又は、○○さんの代理として、奥様の○○さんが出席しておりますのでお許しを願います。)と報告する。
  • (代理出席の取り扱い例)
  • 講長:只今、○○組の若長さんより○○さんの代理として奥様の○ ○ さんが出席させてほしいとのご報告がありましたが、これについて皆さんに出席を認めて宜しいかお諮りいたします。
     ※他の組の講員より異議なしの声。
  • 講長:只今、異議なしの声がありますが、出席を認めて宜しいでしょうか。
     ※他の組の講員より賛成の声あり。
  • 講長:皆さんから賛成の声がありますので○○さんの代理として○○さんの出席を認めます。
  • 関係の若長:ありがとうございました。
  • 講長:「本日の賄い費を当前より報告願います。」と告げる。
  • 当前の若長:精算書を見ながら「本日の賄いは、清酒一本、○○、○○締めて○○○円となり、収入は前回の繰越金○○○円と本日の会費一人当り○○○円を合わせた金額は○○○円で、その結果、次回への繰越金は○○○円と成ります。」と報告する。
  • 講長:ありがとうございました。
  • 只今、本日の賄いについて、当前の若長より報告がありましたが、ご質問等はございませんか。
  • 講員:なしの声あり。
  • 講長:なしの声により、精算の報告は終わります。
  • 遅れて来た講員:おばんです。皆さん仕事の都合で遅れて来て大変申し訳ございませんでした。
  • 講の決まりにより、お詫びとして「清酒一本」を持参しましたので皆さんで召し上がって頂き、出席をお許し願います。
  • 講長:みなさんにお諮り致します。澤口政志さんの遅れの訳を認め、出席を許してよしいか伺います。
  • 講員:異議なしの声あり。
  • 講長:分かりました。異議なしと認め出席を許し、皆で頂きます。
  • 〔議事関係〕
  • 講長:「只今から議事に入ります。」と告げる。
  • 〔若長からの報告事項や提案、講員からの意見等を協議する。〕
  • ※例えば、諏訪神社の例大祭について
    ※黒瀧不動尊の祭典について
    ※黒瀧不動尊の社務所の修理等について
    ※旅行の件について
    ※その他
  • 〔提出された議事を協議〕
  • 講長:「その他に無ければこれで議事を閉じたいと存じますが宜しいでしょうか。」告げる。
  • 講員:異議なしの声あり。
  • 講長:異議なしによりこれで議事を閉じます。
  • 〔当前譲り関係〕
  • 講長:「只今から当前譲りを行いますので準備を願います。」と告げる。
  • 当前:「謡の本」を全員に配り、その後、「盃・清酒」講長の前に置き、その後ろに左側(宿前)、中央(若長)、右側(次の宿前)が横一列に並ぶ(正座)。その後ろに残りの講員も座る(正座)。
  • 講長:「当前譲りを始めます。」と告げる。
  • 当前:当前の若長が宿前に盃を渡し、三回で酒を注ぎ、宿前は三回で飲み干した後、若長が受取り次の宿前に盃を渡し、次の宿前は、そのまま持っている。一曲目の「高砂」を出だし(前唱)の後に続き全員で歌う。その後、若長が酒を三回注ぎ、三回で飲み干し、その盃は前に置く。
  • その後、若長が二杯目の盃を宿方に渡し、二曲「養老」は同じ様に行う。最後は若長より宿方に盃を渡し同上で、次の宿方が飲みほして前に置き、全員で三曲目「難波」を歌う。
  • 講長:「次回の宿の報告をお願いします。」と告げる。
  • 次の宿前:「平成二十三年の宿は、庄子貴一家で平成二十三年三月の第二日曜日午後五時から自宅(栗生四・五丁目集会所)で行いますのでご出席くださいます様ご案内申し上げます。」と報告する。
  • 講長:「それでは、会食にはいりますので準備願います。」と告げる。
  • 当前:「料理と飲み物」を席に出す。
  • 講長:準備が出来た所で「頂きます。」と告げる。
  • 会食に入る。
  • 講長:少し経ったら「当前も一緒に召し上がって下さい。」と告げる。
  • 当前も一緒に召し上がる。
  • 講長:終り頃を見計らって、当前さんに干していただき「神様に供えたご飯を皆で頂く様」指示する。
  • ご飯を食べ終わったら、今度は、「ならやま」と称し「釜に残ったご飯粒をお湯で洗い落とした白湯」を全員に注ぎ飲み干す。
  • 講長:最後に「(ご馳走様でした。)以上で(山の神講)を終わります。」と告げる。
    ※当前の宿で行っていたときは、魚を焼いて全員で食べていたが集会所に移ってからは宿方が持ち帰って食べている。
  • 〔後片付け〕
  • 当前:他の講員が帰った後、当前で後片付けを行って終了する。
  • 掛け軸など神事の用具一式を次の宿前に渡す。

高  砂

四海波静かにて 国もおさまる時津かぜ 枝をならさぬ御代なれや あいに相生の 松こそ目出たかりけれ げにや仰ぎても こともおろかやかかる世に すめる民とて豊かなる 君の恵みはありがたや 君の恵はありがたや

養  老

長生の家にこそ 老せぬかどわあるなるに 是も年振る山ずみの千代の例を松陰の 岩井の水は薬にて 老をのべたるこころこそ なほゆく末も久けれ なほゆく末も久けれ

難  波

げにや津の国の 難波のことにいたるまで 豊なるよの例こそ げに道広き納めなれ げに道広き納めなれ